越の誉 純米生酛

なんて読むの、このお酒?
初めての女一人居酒屋。
カウンターに座り、さあ注文しよう!
と思ったのに、なんて読むの「生酛」?

そいうえば「吟田川」を「ギンタガワ」
と読んで、店員さんに「ちびたがわ」ですか?
と指摘されて恥ずかしかったことがあるから
今回は慎重にいこう。

「店長すいません!その黒っぽいラベルのお酒、
新商品なんですか?」

「あ、越の誉の」

「そうそう、力強くて個性的って感じがして」

「きもと、ですからね。豊潤で力強い味ですよ」

「今きてますからね、き…」

「きもと、ご存知ですか」

「もちろん!(生酛=きもとって呼ぶんだ)」

「最近、女性の方でも酒通が増えましたからね」

「じゃ、その純米生酛、冷やでいただこうかしら」

「肴は秋鮭の燻製なんていかがです?」

「それ、生酛にあいそうね」

なんとか乗り切ったわ。
それにしても、どんな味なのかしら
越の誉の「純米生酛」
楽しみ…

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

当社がデザインを担当させていただいた
越の誉の「純米生酛」。
手間ひまかける伝統的な醸造法に立ち返った
生酛造りの酒は、店長の言う通り、
「豊潤で力強い味」。
そんな味わいをブラックラベルで表現しました。

今回も筆文字は、下田彩水さん。
前段の物語の主人公は、
彩水さんをイメージして書きました。
きっと、一人居酒屋が似合うと思うなぁ…